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パーソナルジムの経営者が知るべき万が一に備える損害保険の選び方

水井勇気
株式会社アイランド 代表取締役 コンサルタント フィットネス業界特化のプロとして、あなたの右腕となり事業を支援。開業から売却まで、経営・集客・営業・組織・財務戦略策定から伴走まで一気通貫でサポート。本質的な課題を解決し、確かな成果で事業を次のステージへ導きます。

パーソナルジムを経営されているあなたは、日々の運営で様々な責任を背負っていることと思います。お客様の健康をサポートし、夢の実現を後押しするやりがいのある仕事ですが、一方で予期せぬリスクに直面する可能性もゼロではありません。

「まさか自分のジムでそんなことが起こるなんて…」

そう思っていても、いざという時に何も備えがないと、事業の継続が危ぶまれる事態に発展しかねません。

本記事では、下記について詳しく解説していきます。

本記事で説明する内容
  • ・パーソナルジムを取り巻くリスク
  • ・パーソナルジムで起こる可能性のある損害事例
  • ・パーソナルジムが損害保険に加入するメリット
  • ・パーソナルジムが加入すべき損害保険4選
  • ・パーソナルジムが損害保険に加入する方法とは
  • ・個人事業主のパーソナルジムでも法人保険に加入できるか
  • あなたのジムを、そしてあなた自身を守るために、ぜひ最後までお読みください。

    パーソナルジムを取り巻くリスク

    パーソナルジムの運営は、お客様の身体に直接触れる機会が多く、また高額なトレーニングマシンを扱うため、様々なリスクがつきまといます。これらのリスクを事前に把握し、適切な対策を講じることが、安定したジム経営の第一歩となります。

    顧客が怪我をするリスク

    パーソナルジムにおける最も身近なリスクの一つが、お客様の怪我です。トレーニング指導のプロとして、安全には最大限配慮していても、予期せぬ事故は起こりえます。例えば、指導中の不注意や、お客様自身の不注意、あるいはマシントラブルによって、捻挫、打撲、骨折といった怪我を負わせてしまう可能性が考えられます。

    もしお客様が怪我をされた場合、治療費はもちろんのこと、休業補償や慰謝料など、多額の賠償責任が発生する可能性があります。お客様との信頼関係を維持するためにも、誠実な対応が求められますが、その費用が経営を圧迫するケースも少なくありません。安全管理の徹底はもちろんのこと、万が一の事態に備えた対策が不可欠です。

    施設や設備の損傷による損害リスク

    ジムの施設や設備は、トレーニングを提供するための重要な資産です。これらが損傷した場合、営業に支障をきたし、大きな損失に繋がる可能性があります。例えば、お客様が誤ってマシンを破損させてしまったり、従業員が清掃中に床に傷をつけてしまったり、といったケースが考えられます。

    また、ジム内の高価なトレーニングマシンが盗難に遭うリスクも考慮しなければなりません。防犯対策を強化していても、プロの窃盗犯による被害は防ぎきれないこともあります。これらの施設や設備の損傷・損失は、修理費用や買い替え費用として、経営に重くのしかかることになります。事業継続のためには、これらのリスクへの備えも重要です。

    火災や地震等の災害リスク

    日本は地震や台風などの自然災害が多い国です。火災や地震、水害といった災害が発生した場合、ジムの建物や設備が甚大な被害を受ける可能性があります。例えば、漏電による火災で建物が全焼してしまったり、地震によって壁に亀裂が入ったり、マシンが転倒して使用不能になったりする事態も想定されます。

    このような災害は、一度発生すると復旧までに長い期間と多額の費用を要し、その間の営業停止による収入の途絶も大きな痛手となります。最悪の場合、事業の継続を断念せざるを得ない状況に追い込まれることもあります。自然災害は予測が難しいからこそ、万全の備えをしておくことが、経営者としての責任とも言えるでしょう。

    パーソナルジムで起こる可能性のある損害事例

    ここでは、実際にパーソナルジムで起こりうる損害事例を具体的に見ていきましょう。これらの事例は、決して他人事ではありません。あなたのジムでも起こりうる可能性があると認識し、リスク対策の重要性を再認識するきっかけにしてください。

    事例1:パーソナルジムの施設が原因となった事例

    お客様がジム内で転倒し、怪我をされたケースを考えてみましょう。床が滑りやすくなっていた、マットがずれていた、あるいは備品が通路に飛び出ていたなど、ジム施設の管理に不備があったと判断される場合、ジム側に賠償責任が発生する可能性があります。

    例えば、トレーニング後にシャワーを浴びたお客様が、更衣室の床に水が溜まっていたことに気づかず滑って転倒し、手首を骨折してしまったとします。この場合、ジム側が床の清掃や水滴の拭き取りを怠っていたと判断されれば、治療費や慰謝料などの賠償金を支払う義務が生じます。お客様が怪我をされたことで、ジムへの信頼が失墜し、SNSなどで悪評が拡散されるといった二次的な被害も考慮しなければなりません。

    事例2:トレーニングにより負傷した事例

    パーソナルジムの核となるトレーニング指導において、お客様が負傷してしまうことも、残念ながら起こりうる事態です。トレーナーの指導ミスや、お客様の体調不良を見落としたこと、あるいは適切な負荷設定を誤ったことなどが原因で、お客様が怪我をする可能性があります。

    具体的には、ベンチプレス中に適切なフォームを指導せず、お客様が肩を脱臼してしまったり、スクワットの際に補助を誤り、お客様が腰を痛めてしまったりといったケースが考えられます。お客様はプロの指導を信頼してジムに通っています。そのため、トレーニング中に負傷した場合、ジム側の責任が問われる可能性は非常に高いでしょう。治療費はもちろん、その後のリハビリ費用や、仕事ができない期間の収入補填など、高額な賠償請求に発展する可能性もあります。お客様との関係性悪化に加え、訴訟問題に発展することも考えられ、ジムの存続に関わる重大な事態となりかねません。

    パーソナルジムが損害保険に加入するメリット

    ここまでパーソナルジムを取り巻く様々なリスクと、実際に起こりうる損害事例を見てきました。これらのリスクは、経営者にとって常に隣り合わせの存在です。しかし、適切な損害保険に加入しておくことで、万が一の事態に直面した際にも、冷静かつ迅速に対応できる体制を整えることができます。

    損害保険に加入する最大のメリットは、予期せぬ出費からジムの財産を守り、経営の安定を図れる点にあります。多額の賠償金や修理費用が発生した場合、自己資金で全てを賄うことは困難なケースも少なくありません。保険に加入していれば、これらの費用を保険会社が補填してくれるため、資金繰りに困窮することなく、事業を継続していくことが可能です。

    また、精神的な安心感も大きなメリットです。常に「もしものこと」を考えて不安に感じるのではなく、保険で備えているという安心感があれば、日々の業務に集中し、より良いサービス提供に注力できるでしょう。お客様にとっても、万が一の事態に備えているジムであれば、安心してトレーニングを受けることができます。つまり、損害保険への加入は、経営者だけでなく、お客様への安心にも繋がる重要な経営戦略なのです。

    パーソナルジムが加入すべき損害保険4選

    パーソナルジム経営におけるリスクを理解し、その対策として損害保険の重要性をお伝えしました。では、具体的にどのような損害保険に加入すべきなのでしょうか。ここでは、パーソナルジムの特性を考慮し、特に加入を検討すべき4つの損害保険をご紹介します。これらの保険は、あなたのジムを様々なリスクから守るための強力な味方となるでしょう。

    ①個人賠償責任保険

    まず、必ず検討すべきは個人賠償責任保険です。この保険は、事業活動中に他人に怪我をさせてしまったり、他人の物を壊してしまったりして、法律上の損害賠償責任を負った場合に保険金が支払われるものです。パーソナルジムの場合、トレーナーがお客様に指導している最中に、不注意で怪我をさせてしまった、あるいはトレーニング中にマシンの一部が破損し、それがお客様に当たり怪我をさせてしまった、といったケースが該当します。

    この保険は、トレーナー個人の過失だけでなく、ジムの運営上の不落ち度によって生じた損害もカバーしてくれる場合があります。例えば、前述した「ジムの施設が原因でお客様が転倒し怪我をした」といった事例も、この保険の対象となる可能性があります。賠償金額は高額になることも少なくありません。この保険に加入することで、万が一の賠償責任から、あなたの個人資産やジムの経営資金を守ることができます。

    ②施設賠償責任保険

    次に重要なのが施設賠償責任保険です。この保険は、ジムの施設そのものに起因して、お客様や第三者に損害を与えてしまった場合に、その賠償責任をカバーするものです。先ほどの個人賠償責任保険と混同されがちですが、施設賠償責任保険は「施設そのもの」に焦点を当てています。

    具体的には、ジムの床が滑りやすくなっていてお客様が転倒した、入り口の段差でお客様が躓いて怪我をした、設置してある観葉植物が倒れてお客様の持ち物を破損させた、といった事例が考えられます。また、看板が落下して通行人に怪我をさせた、といったジムの外部で発生した事故も対象となる場合があります。施設賠償責任保険は、ジムという「場所」が持つリスクからあなたを守るための重要な保険と言えるでしょう。お客様が安心して利用できる環境を提供するためにも、この保険への加入は強く推奨されます。

    ③法人向けの火災保険

    パーソナルジムの建物や設備は、事業運営の基盤です。これらを火災や自然災害から守るために、法人向けの火災保険への加入は必須と言えます。個人の火災保険とは異なり、法人向けの火災保険は、事業用の建物や設備、商品、什器備品などを幅広く補償の対象とすることができます。

    火災はもちろんのこと、落雷、破裂・爆発、風災、ひょう災、雪災、水災、盗難など、様々な損害リスクをカバーできるタイプがあります。例えば、不慮の火災でジムの建物が焼失してしまった場合、復旧には多大な費用と時間が必要です。また、台風による暴風で窓ガラスが割れ、雨水が侵入してトレーニングマシンが故障した、といったケースも考えられます。これらの損害が自己負担となると、事業継続は極めて困難になるでしょう。法人向けの火災保険は、これらの物理的な損害からあなたの重要な資産を守り、事業の早期復旧を可能にするための生命線となります。

    ④個人情報漏洩保険

    現代社会において、個人情報の取り扱いは極めて重要な課題です。パーソナルジムは、お客様の氏名、住所、連絡先、クレジットカード情報、さらには健康状態や身体データといった機微な個人情報を多数保有しています。これらの情報が外部に漏洩した場合、ジムは甚大な損害を被る可能性があります。そこで検討すべきなのが、個人情報漏洩保険です。

    この保険は、個人情報が漏洩した際に発生する様々な費用を補償してくれるものです。具体的には、情報漏洩の原因調査費用、お客様へのお詫びや通知にかかる費用、コールセンター設置費用、賠償金、さらには信用回復のための費用などが含まれます。もしお客様の個人情報が漏洩し、それが原因でお客様に損害が発生した場合、ジムは損害賠償責任を負うことになります。また、情報漏洩は企業の信用を著しく低下させ、事業に深刻な影響を与える可能性があります。サイバー攻撃や内部不正など、個人情報漏洩のリスクは年々高まっています。お客様との信頼関係を守り、事業を守るためにも、個人情報漏洩保険への加入を真剣に検討することをおすすめします。

    パーソナルジムが損害保険に加入する方法とは

    ここまで、パーソナルジム経営におけるリスクとその対策としての損害保険の重要性、そして具体的な保険の種類について解説してきました。では、実際にこれらの損害保険に加入するにはどうすれば良いのでしょうか。ここでは、パーソナルジムが損害保険に加入するための具体的なステップと、保険選びのポイントについてお伝えします。

    損害保険に加入する主な方法は、大きく分けて二つあります。一つは保険代理店を通して加入する方法、もう一つはインターネットや電話などで直接保険会社と契約する方法です。

    保険代理店を通して加入する場合、まずはお近くの保険代理店に相談することから始めましょう。保険代理店は、複数の保険会社の様々な商品を扱っており、あなたのジムの状況やニーズに合わせて最適な保険プランを提案してくれます。パーソナルジム経営に特化した知識を持つ代理店であれば、より専門的なアドバイスを受けることも可能です。複雑な保険内容や補償範囲についても、分かりやすく説明してくれるため、安心して選ぶことができます。また、万が一事故が起こった際の連絡や保険金請求手続きなどもサポートしてくれるため、経営者としては非常に心強い存在となるでしょう。ただし、代理店によっては手数料が発生する場合があります。

    インターネットや電話などで直接保険会社と契約する場合は、代理店を介さないため、比較的保険料を抑えられる可能性があります。ご自身で複数の保険会社のウェブサイトを比較検討し、見積もりを取ることで、より条件の良い保険を見つけることができるかもしれません。しかし、その分、保険内容の理解や、ご自身のジムに本当に必要な補償内容を見極める能力が求められます。不明な点があれば、各保険会社のコールセンターに問い合わせるなどして、しっかりと確認するようにしましょう。

    保険を選ぶ際には、以下のポイントに注意してください。

    • 補償範囲の確認: どのようなリスクが、どこまで補償されるのかを詳細に確認しましょう。特に、パーソナルジム特有のリスク(トレーニング中の事故、マシントラブルなど)がカバーされているかを確認することが重要です。
    • 保険金額: 万が一の際に十分な補償を受けられるよう、適切な保険金額を設定することが大切です。
    • 免責金額: 免責金額とは、損害が発生した際に自己負担する金額のことです。免責金額が高いほど保険料は安くなりますが、いざという時の自己負担額は増えます。バランスを考えて設定しましょう。
    • 保険料: 無理なく支払える保険料であるかを確認しましょう。ただし、保険料の安さだけで選ぶのではなく、補償内容とのバランスを考慮することが重要です。
    • 特約: 必要に応じて、特定の補償を追加できる特約(オプション)についても検討しましょう。例えば、地震保険や休業補償特約などがあります。
    • 契約期間: 短期的な契約も可能ですが、継続的な安心を得るためには、長期的な視点で契約を検討することをおすすめします。

    これらのポイントを踏まえ、あなたのパーソナルジムにとって最適な損害保険を見つけ、安心して事業運営ができる体制を整えましょう。

    個人事業主のパーソナルジムでも法人保険に加入できるか

    「パーソナルジムを個人事業主として運営しているけれど、法人向けの保険に加入できるのだろうか?」

    そんな疑問をお持ちの経営者の方もいらっしゃるかもしれません。結論から言うと、個人事業主であっても、法人向けの保険に加入できる場合があります。

    一般的に「法人保険」と呼ばれるものは、株式会社や合同会社といった法人格を持つ企業を対象とした保険を指しますが、その中でも、事業活動におけるリスクを補償する目的の保険(例えば、施設賠償責任保険や火災保険、個人情報漏洩保険など)は、個人事業主でも加入できるものが多く存在します。これらの保険は、事業の規模や形態ではなく、「事業活動において発生しうるリスク」を補償対象としているためです。

    ただし、個人事業主の場合、保険の名称や契約形態が「事業用」や「事業活動包括保険」といった形で提供されることもあります。重要なのは、「あなたのパーソナルジムの事業活動において発生しうるリスクを、適切にカバーできる保険であるか」という点です。

    例えば、個人事業主であっても、ジムの建物や設備を所有していれば火災保険の加入は可能ですし、お客様に対する賠償責任が生じるリスクがある以上、賠償責任保険への加入も強く推奨されます。個人事業主と法人では、税務上の扱いなどが異なりますが、事業リスクへの備えという点では共通しています。

    もしあなたが個人事業主としてパーソナルジムを経営しているのであれば、保険会社や保険代理店に「個人事業主だが、事業活動に必要な保険に加入したい」旨を明確に伝え、相談することをおすすめします。あなたの事業内容や規模、保有資産などをヒアリングしてもらい、最適な保険プランを提案してもらいましょう。個人事業主だからと諦めずに、万全の備えをしておくことが、安心して事業を継続していく上で非常に重要です。

    パーソナルジムの経営相談はアイランドへ

    ここまで、パーソナルジム経営における様々なリスクと、それに備えるための損害保険について詳しく解説してきました。日々のトレーニング指導やお客様対応に加えて、経営全般、集客、営業、組織作り、そして財務戦略まで、パーソナルジムの経営には多岐にわたる知識とスキルが求められます。

    「保険のことは理解できたけれど、他にも経営で不安なことがある…」

    「もっと事業を成長させたいけれど、何から手をつければいいのか分からない…」

    もしあなたがそう感じているなら、ぜひアイランドにご相談ください。

    私たちは、フィットネス業界に特化した経営コンサルティングのプロフェッショナルです。パーソナルジムの開業から売却まで、事業のライフサイクル全般を一気通貫でサポートいたします。

    私たちは、表面的な課題解決だけでなく、本質的な課題を見つけ出し、確かな成果であなたの事業を次のステージへと導くことをお約束します。

    「自分のジムはもっと良くなるはずだ」

    「経営をもっと安定させたい」

    「次のステップに進みたいけれど、一人では限界がある」

    そうお考えの経営者の方々、ぜひ一度アイランドにご相談ください。あなたの想いを共有し、共に未来を切り拓いていきましょう。

    (まとめ)パーソナルジムの経営では万が一のリスクに備えて保険に加入しよう

    パーソナルジム経営には、お客様の怪我、施設・設備の損傷、火災・自然災害、そして個人情報漏洩といった様々なリスクが伴います。これらのリスクは、事業の継続を脅かす可能性があり、決して軽視できません。

    万が一の事態に備えるため、個人賠償責任保険、施設賠償責任保険、法人向けの火災保険、個人情報漏洩保険への加入を強く推奨します。これらは、予期せぬ費用負担からあなたのジムを守り、安心して事業を継続していくための重要なセーフティーネットです。

    保険は単なるコストではなく、未来への投資です。適切な備えをすることで、あなたは日々の業務に集中し、お客様への最高のサービス提供に専念できます。それがジムの安定的な成長と信頼に繋がるでしょう。パーソナルジムの経営者として、お客様とご自身の事業を守るためにも、ぜひ損害保険への加入をご検討ください。

    経営全般でお悩みであれば、フィットネス業界専門の「アイランド」があなたの右腕となり、事業の成長を全力でサポートいたします。

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